「今の職場が好きだから、出産後も続けたい!」

「子育ても仕事もどちらも大切にしたい!」

「退職してしまうと産後の職探しが不安…」


こんな風に、仕事と子育ての両立を考える人に役立つのが、『育児休業』

きっと育休という言葉はご存知だと思います。

でも、この育児休業制度、知っているようで知らないことが結構ありませんか?


例えば…

  • 育児休業はいつからいつまで取得できる?
  • 誰でも必ず取得できるの?
  • いつ申請するの?
  • 育児休業中は給与が出る?出ない?


あなたもこんな疑問があるのではないでしょうか。

分からないことが多いと、育児休業の取得にも躊躇してしまいますよね。

そこで今回は、育児休業の期間や取得条件などの基本的なことから、休業中の給与など、育休を取るなら絶対知っておきたいポイントをまとめてみました!

うっかりしていて育休が取れなかった…なーんてことにならないよう、育休について一緒に勉強していきましょう♪



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育児休業はいつからいつまで?


育児休業を取得するにあたって、まず1番に気になるのが休業の期間ですよね。

一体いつからいつまで育児休業を取得することができるのかというと…

《産後休業(出産翌日〜産後8週目)が終わってから子どもが1歳になるまで》

これが、育児休業の期間です。


一見分かりやすい基準ですが、実は勘違いしやすいポイントが2つあるんです!

育休の期間をうっかり間違わないよう、一緒に確認していきましょう。


まず1つ目が、育児休業の開始と産後休業の期間

そもそも、産後休業って?と疑問に思われるかもしれないので、先にご説明しますね。

仕事をする女性が妊娠したら、『産前・産後休業』を取得する義務があります。

これは、母体と赤ちゃんの健康を守るためのお休みで、必ず取得しなければなりません。

産前は出産予定日の6週前〜、産後は出産翌日〜産後8週まで、必ず仕事を休まなければならないのです。

これが、『産前・産後休業』、よく言われる『産休』ですね。


この産前・産後休業のうち、産後休業(出産翌日〜産後8週)が終わってからが育休の開始日になります。

出産したらすぐ育休、と思われがちですが、厳密には、出産翌日〜産後8週までは産休の期間となります。

また、産後休業は一般的に産後8週までと定められていますが、どうしても働きたい場合、医師の許可を得れば産後6週から働くことができるので覚えておきましょう。

育児休暇

続いて、2つめのポイントは、育児休業の終了日。

1歳になるまで、という決まりですが、『1歳の誕生日の前日まで』を指しています。

つまり、仕事復帰は赤ちゃんの1歳の誕生日当日から。

赤ちゃんが1歳になった翌日から仕事復帰、と、1日ずれて計算してしまいやすいので要注意です!


この2つが、育児休業の期間で誤解されやすいポイントです。

産休と育休がごっちゃになってしまったり、期間を間違えていてあとで大慌て!なんてことがないように、出産予定日や復帰日をしっかり確認しておきましょう。


ちなみに…
2010年より、『パパ・ママ育休プラス制度』という制度が導入されています。

この制度は、母親と父親の育休を足して、最大で1歳2ヶ月まで育休を延長できるというもの。

取得パターンはいくつかありますが、ひとつ例を挙げてみますね。

例えば、先に母親が育休に入り、その後父親が少し遅れて育休を取ります。

母親は先に育休が終わりますが、遅れて育休を取った父親が、子どもが1歳2ヶ月を迎えるまで休業します。


こんな風に、パパ・ママ育休プラス制度では、母親と父親の育休をうまく振り分けることにより、育休期間を最大で子どもが1歳2ヶ月になるまで延長することが認められています!

パパにも積極的に育児に参加してもらいたい、
できるだけ長く育休を取りたい…

そんなときは、この制度の利用を検討しても良いかもしれません。

ぜひ一度、パパと相談して見てくださいね♪


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育児休業は誰でも取れる?


産後約1年間、仕事を休んで赤ちゃんと過ごすことができる…そう考えると、ぜひ育児休業を取得したいですよね。

しかしながら、育児休業は誰でも絶対取れるというわけではありません

産前・産後休業と違って、育児休業を取得するにはいくつかの条件に当てはまっている必要があるのです。

その条件が、こちら。


  • 同じ事業主に、1年以上雇用されている

  • 育休終了後も、引き続き雇用される見込みである

  • 1週間の所定労働日数が3日以上である

  • 派遣社員・契約社員など、雇用期間に期限のある場合は、育休後も1年以上雇用期間がある


これらに当てはまっていれば、男性・女性問わず、育児休業を取得することができます。

逆に、これらに当てはまっているのに、会社側が一方的に育休の取得を拒否したり、育休を理由に解雇することはできません。


実は、私の友人に、「パートだから育休は無理」と、会社側から一方的に退職を迫られた友人がいます…。

彼女は、上記の条件に当てはまっていたにも関らず、知識がなかったために結局退職してしまいました。

本当なら育休を取れたはずなのに…残念ですよね。


このように、上司に十分な育休の知識・理解が無かったり、ブラックな会社だったりすると、取れるはずの育休を断られてしまうケースもあります。

まずはご自身で育休取得の条件に当てはまっているか確認してみてください。

当てはまっているのであれば、法的にも育休取得の権利がありますので、しっかりと主張しましょう。


ちなみに、育児休業の申請期限は会社によって異なりますが、多くの場合、「育休の開始日より1ヶ月前までに申請書書類を提出」など、早めに申請するよう決められています。

もし、この期間に申請が間に合わなければ、例え育休取得が認められたとしてもあなたの希望通りの期間で取得できないことも(;´Д`)

育休を取りたい場合には、早い段階でその意思を会社側に伝え、了承を得ておくようにしてくださいね!


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育児休業中に給与はもらえるの?


続いては、いよいよ気になるお金の話…育児休業中の給与についてです。

休業するとはいえ、会社に籍はある状態。

果たしてお給料は出るのか、出ないのか…!?

…残念ながら、育児休業中は、会社側が給与を支払う義務はありません。

そのため、ほとんどの場合、社員としての籍はあっても無給となります。


え〜!育児休業中の1年間、無給の状態で生活しなければいけないなんて〜!

私も最初は、「無給」の文字にショックを受けました…。

が!心配する必要はありません。

育児休業中は無給ですが、以下の条件をクリアしていれば、なんと『育児休業給付金』が支給されるんです!

さっそくその条件をチェックしていきましょう! 


  • 雇用保険に加入している

  • 育休前の2年間のうち、1ヶ月に11日以上出勤している月が12ヶ月以上ある

  • 育休中に会社から、給与を8割以上もらっていない


どうでしょうか?

これらに当てはまっていれば、育休中に給付金をもらうことが可能です。

金額としては、育休の最初の半年が給与の67%、残りの半年以降が給与の50%。

育休中は赤ちゃんにお金がかかりますから、そこのところもちゃーんと考えられているんですね。

良かった良かった(*´▽`*)


この給付金を受け取る申請・手続きは、基本的に会社が行ってくれます。

しかし、もし会社側でやってもらうことができない場合には、自分でハローワークに申請しに行かなければなりません。

給付金の申請書など必要書類を揃えて、育休に入ってから4ヶ月後の月末までに初回の支給申請を行う必要がありますので、早めにハローワークに出向いて確認しておきましょう。


また、お金に関わることとして、育休中は社会保険が免除されます。

個人負担分も、会社負担分も免除です。

もちろん、この免除によって、将来的に貰えるはずのお金が減額されてしまうということもありません。

さらに、雇用保険も、無給の月は払う必要がありません。

無給と聞くとショックですが、このように実際は給付金がもらえたり、保険料が免除になったりしますので一安心ですね♪


育児休暇

保育園に落ちたらどうする?


さて、いざ育休を取得することになったら、その先のことも考えねばなりません。

そう、保育園です!

育休を取り、1年後に仕事に復帰するには、子供の保育園入園が必要となります。

待機児童が叫ばれる今、《育休の取得をどうするか》より、《保育園に預けて無事に復帰できるかどうか》を心配している人も多いのではないでしょうか。

そこで最後に、もし保育園が決まらなかったらどうすればいいのかを、最近の保育園事情と合わせて解説していきたいと思います。


そもそも、保育園は、各家庭の状況に応じて優先順位が決められ、優先順位の高い家庭から入園できるシステムになっています。

これはなんとなくご存知でしょうか。

では、育休明けの優先順位はというと…まさに中間

優先順位は低くもないが、高くもない…ビミョーなところなんですよね。

仕事を探している段階の家庭よりは優先順位が高いけれど、現役フルタイムで働いている家庭よりはどうしても優先順位が低くなってしまいます。

待機児童が多い地域では、残念ながら、保育園が決まらないまま復職の日を迎えてしまうことも…。

もしそうなったらどうしたらいいのでしょうか?

とっても不安になりますよね。


でも、ご安心下さい!

もし、復職の日までに保育園入園が決まらなければ、育休は延長することができるのです!!

延長できる期間は、プラス1年、2歳の誕生日の前日まで。

実は、育休が2年に延長できるようになったのはつい最近、2017年10月からなんですよ。

それまで、育休は延長したとしても半年、子供が1歳6ヶ月になるまででした。

しかし、半年延長しても保育園の入園が決まらない家庭が多いという現状から、新たに法改正されたのです。


保育園に入園できなかった場合、市から「不承諾通知書」と言われる書類が届きます。

簡単に言えば、「今回は保育園に入れませんでした」、という通知ですね。

これを会社に提出し、延長の申し出の書類に記入することで育休の延長が可能です。

ただし、 
  • 認可保育園の不承諾通知書であること

  • 延長開始日の2週間前までに届け出ること

これが条件になりますので、きちんと覚えておきましょう。


認定こども園

このように、保育園に入れなかった場合でもすぐに退職しなければならないということはありません。

しかし、「激戦区」と呼ばれるほど待機児童の多い地域では、育休を延長してもなお、保育園に空きが出ないという現実もあります。

そのような地域で育休からの復帰を目指すママ達は、

  • 育休を早めに切り上げ、入園しやすい4月入園で申し込む

  • 一時的に無認可保育園に預けて復職し、認可の空きを待つ


こんな方法で保育園の壁を乗り越えています。

育休を取るママは、出産前に保育園の見学を済ませ、赤ちゃんが生まれる前に保育園の目星をつけておくという方も少なくありません。 

育休取得と並行して、お住まいの地域の保育園事情を早めにリサーチしておきましょう!


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まとめ


いかがでしたか?

育児休業の期間や取得条件などをまとめてきましたが、参考にしていただけたでしょうか。

これから育児休業を取得をしようと思っているならば、なにより大切なことは『早めの準備』

いつ出産予定日なのか、いつから産休に入るのか、育児休業はいつから取得するのか…こうしたことを、早めに整理しておくことがポイントです。

産休に入る前から、仕事復帰後についてシュミレーションしておくくらいで十分です。

しっかり計画を立てて、落ち着いた気持ちで出産を迎えられるようにしましょう!